大阪関西万博協賛、第33回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GⅠ)は新潟県弥彦競輪場であす17日に開幕。グランプリ出場権争いも佳境を迎えた今大会をリードするのは、賞金ランク10位で大会入りする深谷知広=写真=だ。充実パワーで南関勢をけん引して3度目のGⅠ制覇を目指す。
郡司による全日本選抜Vから南関勢の快進撃が始まった。6月には北井佑季が高松宮記念杯でGⅠ初冠。ダービー2着の岩本俊介も賞金ランク8位に踏ん張っている。そして、ここに来てグングンと調子を上げているのが深谷だ。今年のGⅠ戦では決勝進出を果たせていないが、9月のGⅡ共同通信社杯(決勝5着)で賞金ランク12位に。さらに岐阜記念の準V→熊本記念Vで1000万円強の上積みに成功。この勢いで地元・静岡グランプリ行きのキップを一気に手にしたい。
前年度覇者の古性は今年のビッグレース全てで決勝進出を果たすという抜群の安定感。うち8月のオールスターで優勝を飾り、賞金ランキングでもトップを独走中。3年連続の2億円超えはほぼ間違いない。今回も脇本との二枚看板として近畿軍団をリードしそう。
関東勢は若きエース真杉が5つ目のビッグタイトルへ猪突猛進。今年のダービーで復活Vを飾った平原が、精神的支柱として真杉ら若手チームをもり立てる。中四国では賞金ランク5位の清水はほぼ安全圏だが、昨年のGP王者松浦は19位と苦しい位置。大会Vで〝一発逆転ツモ〟を目指す。
▽寛仁親王牌選考基準 参加選手は108人(補欠8人)。選考期間は平均競走得点が24年2~7月、国際大会が23年8月~24年7月。開催時S級に在籍している中から以下の順で選抜される。
①S級S班在籍者
②開催時S級1班で過去に3回以上、寛仁親王牌に優勝した選手
③パリオリンピック自転車競技トラック種目代表選手
④開催時S級1班で選考期間において2カ月以上、JCFトラック種目強化指定(S)に所属した選手
⑤選考期間における世界選トラック競技出場選手
⑥選考期間における世界選に準ずる国際大会トラック競技の1~3位選手
⑦選考期間におけるアジア選ケイリン及びスプリント1位選手
⑧過去のオリンピック自転車競技トラック種目メダリスト(全プロトラック競技出場者で開催時S級1班)
⑨24年度全プロトラック種目出場者で各種目の1~3位(ケイリンは決勝出場者全員)
⑩24年度全プロトラック種目出場者で選考期間における平均競走得点上位者(同点の場合は選考期間における選考用賞金獲得額上位者)
⑪上記①~⑩で108人に達しない場合は地区プロトラック競技出場者から平均競走得点を勘案し、選手選考委員会が推薦した選手
▽弥彦バンク傾向 周長は400㍍でオーソドックスな400バンク。ただ、みなし直線距離は63・1㍍で、全国にある400バンクの中では2番目(1番は武雄の64・4㍍)の長さ。先行選手には厳しく、追い込み選手に有利に働く。また全国平均に比べるとカント(傾斜)は、ややきつめ。緩和曲線もきついので、遅いタイミングの捲りは決まりにくくなっている。バンクレコードは山崎芳仁の10秒6(10年6月15日にマーク)。